「エアコンを27度で1日中つけっぱなしにした場合の電気代が気になる」
「エアコンはこまめにオン・オフしない方が電気代が安くなるのは知っているけど、1日中はさすがにマズイ?」
「27度と1度違う、26度、28度では電気代はどのくらい違うんだろう?」
このように電気代が気になっている人は、意外と多いかと思います。
結論、エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の冷房の電気代は、約260円。しかし、エアコンの性能や部屋の広さ、断熱性によって電気代に差があるため、50円前後の違いがあることも考慮する必要アリ。
連日、猛暑日が続く夏になるとエアコンが欠かせませんし、在宅や夏休みなどで家にいる時間が長くなると、エアコンを1日中つけっぱなしということも多くなります。
エアコンなどの家電製品は、基本は使えば使うほど電気代がかかるものですが、エアコンはこまめに点けたり消したりするよりも、長く使っている方が電気代がお得だという話はよく聞きます。
でも、さすがに1日中エアコンをつけっぱなしにしても電気代が安いのかは気になるところです。
そこでこの記事では、夏のエアコンで一般的に推奨されている27度で、1日中つけっぱなしにした場合の電気代について、またその前後の26度・28度の場合だと、どの位違いがあるのかを分かりやすく解説していきます。
エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代を徹底調査!

結論から言うと、エアコン27度の冷房をを1日中つけっぱなしにした場合の電気代は、約259円になります。
まず、何故27度が夏のエアコンで推奨されているかについてですが、27度は省エネと快適性のバランスが取れた設定温度だからです。
電気代と体への涼しさを考えるとちょうど良い温度が27度ということになります。
本題ですが、エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代について、次の設定で詳しく試算します。
- 一般的な家庭用エアコン(冷房能力2.8kW、消費電力約850W)を27度設定で6畳〜8畳程度の部屋で使用
エアコンは起動時に一時的に高い電力を使いますが、部屋が一定の温度に保たれると、消費電力は安定して低下します。特に27度設定の場合、極端に冷やすわけではないため、コンプレッサーがフル稼働する時間とエアコンの負荷が少なくなり、電力消費は比較的抑えられます。
※コンプレッサーは簡単に言うと、エアコンの心臓部にあたる重要な部品で、冷房使用時は室内の熱を効率よく外へ出す役割を果たします。
仮に1時間あたりの平均消費電力を400Wと想定した場合、電力料金単価27円/kWh(東京電力・従量電灯Bの目安)で計算すると、1時間あたりの電気代は400W×27円=約10.8円になります。
1日(24時間)の場合は、消費電力量は400W×24h=9.6kWhになり、1日あたりの電気代は約259円になります。
1か月間つけっぱなしにした場合は259円×30日=約7,770円となります。
月1万円いかないので、思ったよりも高額ではないと感じる人も多いかもしれません。
ただし、室内外の温度差や断熱性、部屋の広さ、エアコンの性能・年式などにより、実際の電気代には差があります。
また、こまめなオン・オフがかえって消費電力を増やす場合もあるため、一定時間以上エアコンを使う予定がある場合は、つけっぱなしの方が結果的に電気代を抑えられるケースが多いです。
特に最近のエアコンは省エネ性能が向上しており、つけっぱなし運転に適した設計がなされています。
しかし、電気代として約7,770円はちょっと高いので節約したいという場合は、次の節約ポイントを確認してください。
- 扇風機、サーキュレーターを併用する
- カーテンや遮熱フィルム、ブラインドで直射日光を遮る
- フィルターを定期的に掃除する
これにより冷房効率が上がり、電気代の節約ができます。
フィルターを定期的に掃除するについては、室内機のメンテナンスになりますが、合わせて室外機のメンテナンスも行うと、よりエアコンの運転効率が向上し、無駄な消費電力を防ぐことができます。
室内外機の吸気口や背面のフィン部分を定期的に確認し、柔らかいブラシや掃除機で軽く清掃することで、詰まりが無くなり冷房が効きやすくなります。
可能なら、室内外機に日除けシートなどをかけて直射日光が当たり続けないようにすると更に節電になります。
ちなみに暖房で27度設定にし、つけっぱなしにした場合、以下の電気代になります。
- 1時間あたり、約19円
- 1日あたり、約454円
- 1ヶ月(30日)あたり、約13,620円
暖房の27度は比較的高めの設定温度になり、また暖房運転は外気の熱を室内に取り込む「ヒートポンプ方式」を採用していますが、外気温が低いと取り込める熱エネルギーが少なくなり、コンプレッサーがより長く高負荷で稼働するため消費電力が増える傾向にあります。
そのため、同じ27度設定でも暖房は冷房よりも消費電力が上がり、電気代が高くなりやすいです。
暖房の節約のコツは、冷房時とほぼ同じですが、1時間以上の使用の場合はつけっぱなし運転にする・断熱カーテンや隙間風対策、扇風機で温かい空気を循環させるなどになります。
この章「エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代」についてまとめると、次の通りです。
- 1時間あたりの電気代は0.4kWh×27円=約10.8円
- 1日あたりの電気代は約259円
- 1か月間つけっぱなしにした場合は259円×30日=約7,770円
エアコン26度を1日中つけっぱなしにした場合の冷房・暖房の電気代はいくら?

結論から言うと、エアコン26度の冷房をを1日中つけっぱなしにした場合の電気代は、約260円になり、27度設定の時と比べて1円安くなります。
次に、エアコン26度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代についてですが、冷房と暖房に分けて解説していきます。
まずエアコン26度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代について、次の設定で詳しく試算します。
- 一般的な家庭用エアコン(冷房能力2.8kW、消費電力約850W)を26度設定で6畳〜8畳程度の部屋で使用
■冷房
始めに冷房の場合ですが、6畳〜8畳程度の部屋での平均的な冷房消費電力は、26度設定時で約400W〜450W前後になります。
1時間あたりの消費電力を400W(0.4kW)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約9.6kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約11円(0.4kWh×27円)
- 1日あたり、約260円(9.6kWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約7,800円(260円×30日)
27度設定の時と比べて、1日あたりの電気代は約1円、1か月間では約30円ほど安いことになります。
■暖房
次に暖房の場合ですが、6畳〜8畳程度の部屋での平均的な冷房消費電力は、約600W〜800W前後となることが多いです。
1時間あたりの消費電力を700W(0.7kW)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約16.8kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約19円(0.7kWh×27円)
- 1日あたり、約454円(16.8kWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約13,620円(454円×30日)
27度設定の時と同じように、冷房よりも暖房の方が電気代が高くなる傾向にあります。
エアコン28度を1日中つけっぱなしにした場合の冷房・暖房の電気代はいくら?

結論から言うと、エアコン28度の冷房をを1日中つけっぱなしにした場合の電気代は、約227円になり、27度設定の時と比べて32円安くなります。
次に、エアコン28度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代について、26度の時と同様に冷房と暖房に分けて解説していきます。一般的に、冷房の推奨設定温度は26〜28度とされており、その中でも28度は最も省エネ効果が高いとされています。エアコン28度も、次の設定で試算します。
- 一般的な家庭用エアコン(冷房能力2.8kW、消費電力約850W)を28度設定で6畳〜8畳程度の部屋で使用
■冷房
はじめに冷房についてですが、28度設定は26度に比べて外気と室温の差が少なくなるため、エアコンの消費電力は低減されます。
一般的な6畳〜8畳の部屋であれば、28度設定時の平均消費電力は約300W〜400W程度とされており、
1時間あたりの消費電力を350W(0.35kW)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約8.4kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約9円(0.35kWh×27円)
- 1日あたり、約227円(8.4kkWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約6,800円(227円×30日)
■暖房
6畳〜8畳程度の部屋での平均的な冷房消費電力は、約700W〜850W前後となることが多いです。
1時間あたりの消費電力を700W(0.75kWh)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約18kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約20円(0.75kWh×27円)
- 1日あたり、約486円(18kWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約14,580円(454円×30日)
■まとめ
エアコンの設定温度を26~28度にした場合の冷房・暖房の電気代をそれぞれ確認しましたので、まとめます。
冷房 | 26度 | 1時間:約11円 1日:約260円 1ヶ月:約7,800円 |
冷房 | 27度 | 1時間:約10.8円 1日:約259円 1か月:約7,770円 |
冷房 | 28度 | 1時間:約9円 1日:約227円 1ヶ月:約6,800円 |
暖房 | 26度 | 1時間:約19円 1日:約454円 1ヶ月:約13,620円 |
暖房 | 27度 | 1時間:約19円 1日:約454円 1ヶ月:約13,620円 |
暖房 | 28度 | 1時間:約20円 1日:約486円 1ヶ月:約14,580円 |
比較しやすいように、冷房26~28度、暖房26~28度でまとめています。
電気代について冷房・暖房ともに、26、27度は大きな差はありませんでした。
28度の時は1か月間つけっぱなしの状態だと、27度と比べて冷房、暖房ともに約1,000円の違いがありました。
【おまけ】エアコン20度を1日中つけっぱなしにした場合の冷房・暖房の電気代はいくら?

結論から言うと、エアコン20度の冷房をを1日中つけっぱなしにした場合の電気代は、約486円になり、27度設定の時と比べて227円高くなります。
設定温度による電気代の違いの最後になりますが、エアコンを20度に設定した場合の冷房・暖房の電気代についてみていきたいと思います。
20度は、夏は体が冷えすぎる温度、冬は平均的な設定温度になります。
■冷房
冷房についてですが、20度はかなり低めの設定であり、外気温との温度差が大きいため、エアコンはフル稼働に近い状態で運転し続けることになります。これは電力消費が多くなり、電気代が高くなる要因になります。
一般的な6畳〜8畳の部屋であれば、20度設定時の平均消費電力は約500W〜900W程度とされており、
1時間あたりの消費電力を750W(0.75kWh)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約8.4kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約20.25円(0.75kWh×27円)
- 1日あたり、約486円(18kWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約14,580円(486円×30日)
冷房時の20度設定は、冷えすぎによる体調不良や室内外の温度差による自律神経への影響も懸念されるので、電気代以上に体への負担が心配なところです。
■暖房
一方、暖房の場合は逆に設定温度が控えめなため、室温の到達が比較的容易であり、長時間運転しても電力消費が抑えられることがあります。
冬の寒い時期に20度設定でエアコンを稼働する場合、外気温が5度前後と仮定し、一般的な6畳〜8畳の部屋であれば、20度設定時の平均消費電力は約500W〜700W程度とされており、
1時間あたりの消費電力を600W(0.6kWh)と仮定すると、24時間つけっぱなしの場合の1日の消費電力量は約8.4kWhになります。
日本の平均電気料金単価27円/kWhで計算すると、1時間・1日・1ヶ月の電気代は次の通りです。
- 1時間あたり、約16.2円(0.6kWh×27円)
- 1日あたり、約389円(14.4kWh×27円)
- 1ヶ月間(30日)あたり、約11,670円(389円×30日)
暖房20度の場合は、快適さを保ちながら電気代を抑え節約になるので、バランスの良い設定温度になっています。
エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代に関するSNSの声
ここでは「エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代」に関するSNSの声を紹介いたします。
Xでも、エアコン27度を1日中つけっぱなしにした場合の電気代についての投稿は多く、思ったより電気代が安かったといった声が多かったです。
電気代1万越えるかどうかが高額かどうかの1つの判断になっているようでした。
日本の夏は、猛暑日(最高気温35℃以上の超高温日)や熱帯夜(夜間の最低気温が25℃以上)の日も多くなっており、電気代の節約のためにエアコンを使わずにいると、部屋にいても熱中症になってしまうことも多いです。
エアコンを1日中つけっぱなしにすることも多く電気代が気になるところではありますが、健康第一に過ごすことで、病院などの出費がなくなり、全体的に見ると節約になっているといったような考え方で生活するほうが、心身ともに快適に過ごせそうです。
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